マスカレード NAT 環境での IDENT (113/tcp)
マスカレード NAT 環境での IDENTについて。
クライアントからメールサーバに接続する際に、
クライアントがファイアウォールやルータでマスカレード NAT される場合に、
クライアントがメール送信する流れを考えてみる。
クライアントから SMTP でメールサーバへ接続すると、
メールサーバによっては、IDENT によって、
クライアントを認証しようとすることがある。
ident : 113/tcp
この場合、SMTP セッションとは別に、
メールサーバからクライアントに対して、
IDENT のセッションの確立を試みる。
クライアントがマスカレードしている場合、
IDENT セッションの宛先は、
マスカレード後の IP アドレスとなる。
つまり、ファイアウォールあるいはルータである。
メールサーバはファイアウォールの認証を行うことになる。
したがって、マスカレード NAT の環境では、
IDENT のやり取りは実現できないということになる。
ちなみに、
IDENT の認証に失敗しても SMTP のやり取りには何ら影響は無い。