次のようなNAT環境でDNSサーバを構築する場合には、
基本的な構成とは違って少し考慮する必要がある。
グローバルアドレス空間 プライベートアドレス空間 NATする機器 ____ ____ ____ | | | | | | |____| | | |____| | | クライアントA | | サーバB ____ ____ | | ____ ____ | | | | | | | | | | |____| |____| | | |____| |____| | | サーバA DNSサーバA |____| DNSサーバB クライアントB サーバAのFQDN:www2.test.jp サーバAのグローバルアドレス:1.1.1.10 サーバBのFQDN:www.test.jp サーバBのグローバルアドレス:1.1.1.1 サーバBのプライベートアドレス:2.2.2.2 ※DNSサーバAおよびBはtest.jpドメインを管理している
この場合、考慮が必要なのはDNSサーバBです。
クライアントAがサーバBにアクセスする場合、1.1.1.1にアクセスしなくてはならない。
したがって、DNSサーバAはwww.test.jpの問い合わせに対して、1.1.1.1を返すように設定する。
クライアントAがサーバAにアクセスする場合、1.1.1.10にアクセスしなくてはならない。
したがって、DNSサーバAはwww2.test.jpの問い合わせに対して、1.1.1.10を返すように設定する。
クライアントBがサーバBにアクセスする場合、2.2.2.2にアクセスしなくてはならない。
したがって、DNSサーバBはwww.test.jpの問い合わせに対して、2.2.2.2を返すように設定する。
問題は、クライアントBがサーバAにアクセスする時で、
クライアントBがサーバAにアクセスする場合、1.1.1.10にアクセスしなくてはならない。
したがって、DNSサーバBはwww2.test.jpの問い合わせに対して、1.1.1.10を返すように設定する。
DNSサーバBでtest.jpドメインの設定をする際にグローバルアドレス空間の設定を忘れると、
DNSサーバBを使うプライベートアドレス空間のクライントがサーバAに
FQDNでアクセスできなくなってしまう。